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プール管理の手引き(Q&A)

    〓〓〓〓〓 プール管理のポイント 〓〓〓〓〓
        ●プールに汚れを持ち込まない
        ●ろ過機の機能をフルに活用する
        ●残留塩素の保持
        ●原水の性質を把握しておく

----------------------------- 目 次 ---------------------------
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   0.プールの水質基準
   1.プール用消毒剤の種類は
   2.mg/L(ppm)とは
   3.残留塩素の測定方法は
   4.遊離残留塩素と結合残留塩素とは
   5.塩素の消耗速度は
   6.プールの水温は
   7.濁度と透明度について
   8.塩素安定剤A-30の測定方法
   9.塩素剤の殺菌力は
   10.残留塩素濃度の安定性
   11.スーパークロリネーションとは
   12.ろ過機の運転時間と循環率
   13.プール水のpHが変動した
   14.気温が上昇した時の残留塩素は
   15.pHと塩素の殺菌力について
   16.目が充血し痛む
   17.遊離残留塩素が規定以上あるのに大腸菌が検出された
   18.薬剤を入れても遊離残留塩素が検出されない
   19.プール病が発生した
   20.プール塗料が脱色した
   21.プール水が変色した
   22.水の表面がきらきらしている
   23.発藻の原因と影響について
   24.藻の発生止と殺藻方法は
   25.水がぬるぬるした感じだ
   26.プールが臭うのだが
   27.足腰洗槽の濃度と排出について
   28.手足に火傷のようなスリ傷が発生した(擦過症)
   29.硫酸バンドの使い方
   30.プール水に使用する殺菌剤は食品添加物でよいのか
   31.去年の使い残しの薬剤の処理は


                     (四国化成プール管理の手引き」 より)



0.プールの水質基準(抜粋)

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  厚生労働省基準(平成13年7月24日)
pH  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5.8から8.6
濁度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2度以下
過マンガン酸カリウム消費量 ・・・・・・・・・ 12mg/L以下
遊離残留塩素 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.4mg/L以上であること
                          また、1.0mg/L以下である
                          ことが望ましい

大腸菌群 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 検出されてはならない
一般細菌 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 200CFU/mL以下
総トリハロメタン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 暫定目標値としておおむ
                          ね0.2mg/L以下が望 ましい


  文部科学省基準(平成13年8月28日)
プールの原水 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 飲料水の基準に適合するも
                          のであることが望ま しい。
pH ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5.8から8.6
濁度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2度以下
遊離残留塩素 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ プールの対角線上の3点以
                          上を選び、表面及び 中層で
                          0.4mg/L以上である こと。
                          が望ましい。
過マンガン酸カリウム消費量 ・・・・・・・・・・・ 12mg/L以下
総トリハロメタン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.2mg/L以下が望ましい。
大腸菌群 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 検出されてはならない。
一般細菌数 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1ml中200コロニー以下


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1.プール用消毒剤の種類は
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消毒剤 形状 有効塩素(%)
塩素ガス 気体 100
塩素イソシアヌル酸 固体 55・63・85・90
さらし粉 固体 50から70
次亜塩素酸ナトリウム 液体 6から12


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2.mg/L(ppm)とは

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Parts Per Millionの略名で微量成分の含量を表わすのに用います。
ある物質100万(g)中にある成分が何(g)含まれているかということで、
残留塩素1mg/Lとは水1m3に塩素が1gあることを意味します。

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3.残留塩素の測定方法は
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測定はDPD法で行います。
DPD試薬を添加するとピンク色に発色し、比色法により濃度を求めます。

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4.遊離残留塩素と結合残留塩素とは
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●遊離残留塩素…一般に塩素剤が水に溶けると次亜塩素酸(HOCl)を
 を生じます。これを遊離残留塩素といい、強い殺菌効果を表します。
●結合残留塩素…遊離塩素(HOCI)が水中アンモニア性窒素と結合し、
 クロラミンを生成します。これを結合残留塩素といい殺菌作用は極めて弱
 くなります。
 また、総残留塩素とは遊離残留塩素と結合残留塩素の合計をいいます。
 なお、DPD法での測定時の比色は、遊離型では1分以内に発色し、結合
 型ではヨウ化カリウムを加えて2分後に発色してきます。

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5.塩素の消耗速度は
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●天候によって異なりますが、晴天時は紫外線により消耗が激しくなります。
 一般に10分間に0.1から0.2mg/L分解消失しますが、ネオクロールは
 は1時間で0.2から0.4mg/L程度と分解消失が少なくてすみます。

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6.プールの水温は
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屋外プールでは24から25度が適温です。
室内プールは29から30度で管理されています。

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7.濁度と透明度について

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濁度は濁りの度合いを示します。1L水中に1mgの精製カオリンを含む濁り
度合いを1度または1mg/Lと表します。
透明度で表現しますと、水中で3m離れた位置からプール壁面が明確に見
える程度とされています。(濁度:約2度)

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8.塩素安定剤A-30の測定方法
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メラミン試薬で測定して下さい。25から30mg/Lが良好です。

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9.塩素剤の殺菌力は
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15から30秒間で殺菌するのに必要な遊離塩素量
●0.1mg/Lで死滅
 チフス厦、パラチフス菌、赤痢菌、淋菌、コレラ菌、ブドウ球菌
●0.15mg/Lで死滅
 ジフテリア菌、脳せきずい膜炎菌
●0.2mg/Lで死滅
 肺炎双球菌
●0.25mg/Lで死滅
 大腸菌、溶血性連鎖状菌
●0.4mg/L以上保持すればアデノウィルスの感染の問題はほとんどありません。

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10.残留塩素濃度の安定性

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ネオクロール
(顆粒剤・錠剤)
高度サラシ粉
(顆粒剤・錠剤)
次亜塩素酸ナトリウム
(液)
0.2mg/L/1時間程度の
消耗で長時間にわたり
0.4mg/Lの管理ができ
安定剤を併用すればな
お効果がある。
日光により1mg/L/1時
間以上の消耗があり、
0.4mg/L を維持するた
めには100m
あたり
1Kg以上の薬剤が必要
である
日光(紫線)により
1時間1mg/L以上の消
耗があり、規定の0.4mg
/Lを維持するためには、
多量の薬剤を使用する
必要がある


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11.スーパークロリネーションとは

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塩素殺菌・消毒による管理を行っていても、遊泳人数が多くなると尿や汗などに
よって水中のアンモニ分が多くなり、水質が悪くなることがあります。
この場合アンモニアと塩素が結合して目に対する刺激が生じます。
この現象は一般的には水中の塩素が多すぎて起こると思われがちですが、実際
には水中の塩素不足によって起こる現象です。
このような時には一時的に塩素濃度を高くしアンモニアを分解させます。このよう
な処理をスーパークロリネーションといっております。

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12.ろ過機の運転時間と循環率
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●プール本体の総水量が入れ替る循環回数をターン数と呼んでいます。
 学校プールのプール水を清浄にするためには1日当たり3ターン以上が必要とい
 われ、ターン数(循環率)の増加に伴い次のように浮遊物の除去率が高くなりま
 す。
 300m3プールで300m3/24Hrであれば1ターンといいます。

ターン回数(回)
除去率(%) 65 88 96 98 99


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13.プールのpHが変した

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〔pHが低くなった(酸性)〕
1日の補給水量をプール水量の5から20%にし、中和して下さい。
(例)300m3プールの場合は15から60m3/日の補給水が必要です。
 ●5%以上に補給水があっても、pHが酸性の場合はペーハープラスで調整して
  下さい。
(例)pH5の時、pH7にするには100m3のプール水につき、ペーハープラスを
   3.5kg、遊泳終了後バケツ等で水に溶かしてプールに散布する。
   (下記グラフ参照)

■補給の不足 図1


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〔pHが高くなった(アルカリ性)〕
1日の補給水量をプール水の5から20%にして下さい。
(例)300m3プールの場合は15から60m3/日の補給水が必要です。
 ●補給水が事情により5%以下の場合はぺーハーマイナスで調整して下さい。
(例)pHが9の時、pH7に調整するには100mにつき、 3.0kgのペーハーマイナ
  スを、遊泳終了後バケツ等で水に溶かして散布する。
   (下記グラフ参照)

■補給水の不足 図2


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14.気温が上昇した時の残留塩素は
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 気温がくなれば残留塩素の消耗が多くなります。残留塩素測定は1時間毎
に実施しますが、水温が30度を超える場合には、特に気をつけてチェックする
必要があります。

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15.pHと塩素の殺菌力について

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●プールの水量基準はpH5.8から8.6(文部科学省基準)とされていますが、
 中性(pH7)より高いほど(アルカリ性)殺菌力が弱くなり、低いほど(酸性)殺
 菌力が強くなります。

   pH5.8―――――――――pH7―――――――――pH8.6
(殺菌力が強くなる)                      (殺菌力が弱くなる)

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16.目が充血し痛む
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〔pHの異常による 〕
プールが酸性の場合にはペーハープラス、アルカリ性の場合はペーハーマイナス
で中和し、pHを中性(7.0)付近にして下さい。
                        (「13.プールのpHが変動し」参照)
〔水が汚れている〕
水質改善のためネオクロールフレッシュによりスーパークロリネーションを行って下
さい。 (「21.プール水が変色した」参照)
また、濁りがひどい場合には一部換水し、ろ過を充分に行いプール水中の浮遊
物を取り除いて下さい。

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17.遊離残留塩素が規定以上あるのに大腸菌群が検出された

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〔pHがアルカリ性に移行している場合が多い〕
pHを中性付近に調整して下さい。
                        (「13.プールのpHが変動した」参照)


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18.薬剤を入れても遊離残留塩素が検出されない
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●尿、汗からのアンモニア分によって結合塩素(クロラミン)ができている。
●鉄分等の影響で塩素が消費されている。
●塩素不足に伴う有機物等の発生。
●雨水の流入等による水質の悪化。
●pHが極端に酸性になっている。

スーパークロリネーションを行って下さい。[プール水100m3に対し2Kg(2袋)
のネオクロールフレッシュを遊離終了後投入し、ろ過機をフル回転させる]
スーパークロリネーションを行う場合はpHを7.0から7.5に調整して下さい。
翌朝、遊離残留塩素が高い場合には、クロルイーターを投入するか、水を補給
して正常値に合せて下さい。

※クロルイーターの使用例
 使用比=塩素1:クロルイーター2
 (例)残留塩素5mg/L 下げる場合(プール水量300m3として
   300m3×5mg/L=1500g(塩素量)
   3kgのクロルイーターが必要

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19.プール病が発生
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 一般にプール病とは、咽頭結膜熱と流行性角結膜炎などをいいます。

●咽頭結膜熱
 一般にプール熱と呼ばれ、アデノウィルス3型と7型によって起ることが多い。
 かぜと同じように38度から39度の熱が出て、目充血し、咽頭が赤くはれて
 痛い。
●流行性角結膜炎
 アデノウィルス8型で起こるが、まれに3型や7型でも起こるビロード状に赤い
 充血が特徴である。
 
 原因は活性塩素による殺菌消毒の不足により発生するもので、常時0.4
 mg/L以上の残留塩素の保持をすれば感染の問題はほとんどありません。

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20.プール塗料が脱色した
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〔薬剤の直接投与により塗装面と薬剤が直に接触したことによる〕

できるだけ均一に薬剤を散布して下さい。
カラフルなプールおよび塩ビシート使用等のプールについては、塩素自動供給機
ネオ・クロリネーターのご使用、または速溶性のネオクロール・ニュー・S、ネオクロー
ルT-20Sのご使用をおすすめします。

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21.プール水が変色した
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〔緑色に着色〕
藻が発生している
 アクアクリーンGをプール水100m3に対して2kg投入し殺藻して下さい。
 殺藻後ろ過機を運転(24時間)し、藻を除去して下さい。

●鉄分(溶解鉄)やマンガン等金属イオンの影響
 pHを7.5から8.0に調整(「13.プールのpHが変動した」参照)し、プール水
 100m3に対し、ネオクロールフレッシュ1kg(1袋)を遊泳後投入し、ろ過機
 を運転(24時間)して下さい。

〔茶褐色に着色〕
●鉄分の影響
 前記「鉄分(溶解鉄)の影響」の場合と同様の操作を行って下さい。

〔白濁〕
●ろ過機の異常
 ろ過機が故障している場合は早急に修理して下さい。
 ろ過機の故障でない場合は、ろ過圧をチェックし逆洗回数を多くして下さい。

●有機物(水アカ)による
 スーパークロリネーションを行って下さい。(プール水100m3に対し2Kg(2袋)
 のネオクロールフレッシュを遊泳終了後投入し、ろ過機をフル回転させる)。
 スーパークロリネーションを行った後、pHが弱酸性になる可能性があるため、
 pHの測定を行い、pHを7.0から7.5位に調整して下さい。
                         (「13.プールのpHが変動した」参照)
 なお、翌朝、浮遊残留塩素が高い場合には、脱塩素剤クロルイーター(亜硝酸
 ナトリウム)を投入するか、水を補給して下さい。

●日常の塩素不足
 上記と同様の操作でスーパークロリネーションを行い、水質の改善を行って下さい。
 常に規定の遊離残留塩素(0.4mg/L以上)を保つように管理して下さい。

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22.水の表面がきらきらしている
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油(サンオイル)を使っている人はいませんか。すぐに止めさせて下さい。
また、水が古くなると体から出る油でよごれる事があります。水をオーバーフロー
させて下さい。

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23.発藻の原因と影響について
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〔発藻の原因〕
●水温の上昇(25度以上で活発)
●紫外線(強いほど)
●pH(7.6以上で活発)
●栄養分(窒素、カリウム、リン)は、人体からの発生もある
●降雨(空気中の藻のホウシが入る)
●管理ミス等による残留塩素不足
●ール水の静止(藻のホウシがプール壁に付着しやすい)

〔藻の影響〕
●結膜炎の原因
●循環ろ過機の機能低下
●種類によっては臭気を発生する

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24.藻の発生防止と殺藻法は
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(防止)
●日常の塩素管理を十分行えば藻の発生はほとんどありません。
 (0.4 から1.0mg/Lの残留塩素保持)
●降雨の後などは塩素を多く投入し残留塩素を確実に持続させて下さい。

※アクアクリーンG使用例
●藻の予防
 プール使用間中、週1回(特に降雨の時はそのつど)遊泳が終わった後
 (夕方)、水100m3に対しアクアクリーンGを500gから600g投入して
 下さい。藻の発生を予防でき水質もよくなります。

●除藻
 藻が発生した場合は遊泳を一時やめ、ろ過機を停止したのち、アクアクリー
 ンGを水100m3に対して約2kg投入して下さい。
 翌日、水を補給しながら、ろ過機を運転して下さい。

●シーズン前(水抜き前)の殺藻
 プール掃除の7日前にプールを満水し、プール水100m3に対して4Kg投入
 し、排水しながらブラッシングして下さい。

●排水時の注意
 残留塩素濃度を0.4mg/L以下に調整して下さい。残留塩素を1mg/L
 だけ下げるのに必要な脱塩素剤クロルイーターの量は、プール水100m3
 に対して 200gです。必要量をあらかじめバケツで溶解し、できるだけ均一に
 投入して下さい。

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25.水がぬるぬるした感じだ
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pHを測定して下さい。アルカリ性になっていませんか? ペーハーマイナスで調整
して下さい。

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26.プールが臭うのだが
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発藻による場合が多いのです。「水の色」や「ぬるぬるしていないか」等について
確認した後、藻を取り除いて下さい。藻が原因でない場合には、水が古くなっ
ている場合があります。過マンガンカリ消費量をチェックしてください。水が古くな
っている場合は換水して下さい。

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27.足腰洗槽の濃度と排出について
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50から100mg/Lと高濃度な塩素水のた、そのまま放流する事は水田や魚
貝類に対して薬害のもとになります。
必ずクロルイーターで中和して排水して下さい。

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28.手足に火傷のようなスリ傷が発生した(擦過症)
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〔プールサイド及び底面がザラザラしている〕
塗料を塗るなどの処置を施し、表面をなめらかにして下さい。

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29.硫酸バンドの使い方
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砂式ろ過機で凝集剤として使用しす。硫酸バンドはソーダ灰(ペーハープラス)
と併用して下さい。(直接混合は、さけて下さい)
その使用比率は、硫酸バンド2:ソーダ灰1の割合です。
なお、硫酸バンドの使用量はプール水量に対して4から8mg/Lが望ましいと
されています。

※(使用例)300m3プールの場合
 ●300m3×5m/L = 1500g(硫酸バンド)
 ●1500g÷2=750g(ソーダ灰またはペーハープラス)

※(参考)凝集剤の種類
 ●PAC(ポリ塩化アルミニウム)
 ●硫酸バンド(硫酸アルミニウム)

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30.プール水に使用する殺菌剤は食品添加物でよいのか
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食品添加物と殺菌消毒剤とは、使用目的が全く異なります。プールの殺菌消
毒を目的とする場合は、医薬品の許可を受けた殺菌消毒剤を使用するのが
正しく安全です。

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31.去年の使い残しの薬剤の処理は
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ネオクロールの場合は、未開封であれば、ひと夏経過しても薬効は変わりません。
捨てる必要はありません。

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